人気ブログランキング | 話題のタグを見る

春をもとめて三春へ

相変わらず余震やら原発問題など、世界の視線が釘付けの福島ですが春は着実に訪れつつあります。
そんな訳で、休日は家族で花見ドライブを兼ねて三春方面に行って来ました。
例年ならこの時期は滝桜見物の観光客で道路も大渋滞の三春の町ですが、今年は人出はかなり少ない様子。
みなさん、美しい春を見にどうぞ福島においでください。
春をもとめて三春へ_e0197748_19374079.jpg
花見ヶ丘より滝桜を見る。



春をもとめて三春へ_e0197748_1936303.jpg
まずは赤鳥居の連なりが美しい高屋敷稲荷神社でお参り。
春をもとめて三春へ_e0197748_19392880.jpg
梅と紅しだれ桜が美しい『雪村庵』。
室町時代の画僧「雪村」が晩年、活動の処とした庵。
アプローチの風になびく竹林の音と三春の原風景のような佇まいに癒されました。
春をもとめて三春へ_e0197748_19462433.jpg
滝桜も7分咲き程度ですが、見ごたえ十分。やはり滝桜は美しい!
春をもとめて三春へ_e0197748_19472252.jpg
滝桜ポケットパークで花見をしてきました。
この小さな公園とトイレ棟の施設は以前所属していた事務所時代に初めて挑んだプロポーザルコンペで獲得した思いれの深い作品です。10数年の時を経て美しくこの地に根付いてきた感じがしました。
春をもとめて三春へ_e0197748_19473915.jpg
滝桜を眺めるベンチスペースと丸目の空いたコンクリート壁。
春をもとめて三春へ_e0197748_19481687.jpg
滝桜の美しさに黒子に徹した瀟洒な佇まいのトイレ。左奥に滝桜が見えます。
春をもとめて三春へ_e0197748_1948256.jpg
展望の丘よりトイレ棟を見る。入口を抜けて風景が連続します。外壁の唐松もシルバーグレー色に馴染んで、程好くやれた具合が良い感じです。
当時の計画では左側に連続して休憩スペース棟が出来る予定でしたが未着工です。完成すれば全体が良いプロポーションとなるのですが…。
春をもとめて三春へ_e0197748_2075878.jpg
滝桜に向かってゆるく円弧を描く低く抑えた軒先。
春をもとめて三春へ_e0197748_20868.jpg
小さかった樹木もだいぶ育ち建物と良い関係を作り出していました。
春をもとめて三春へ_e0197748_19485187.jpg
ベンチデッキスペース。
緩やかな円弧で身体化した溜まり場やスペースを意図してつくりました。
コンクリートのサインウォールはシルクスクリーンのサインが薄れていて見えなくなっていました。(出来た当初は三春駒など三春に関する様々な言われ等が描かれていて、滝桜へアプローチする際、三春のことが頭に入るプロローグとして考えていました。)
春をもとめて三春へ_e0197748_19485979.jpg
滝桜に向かう大階段。ローマのスペイン階段の様に人々が階段に座ったり、溜まったりして滝桜を楽しめるように考えていました。形もスペイン階段のように末広がりになっています。
こうして、以前設計に携わった建築にもふれる事ができ、いい気分転換と福島の春を満喫した一日でした。
by maenaoarchi2010 | 2011-04-20 19:45 | 休日