
おめでとうございます。
お施主様との出会いから、早1年半が経とうとしています。
この一年半と言う、長いようでいてあっという間だったような期間、とてもエキサイティングで楽しい時間でした。
最初のプレゼンテーションのイメージをとても気に入ってもらい、快く僕を住まいの設計者として選んで頂きありがとうございました。
設計者としてこのような自然の豊かな美しい環境に設計できたこと、またお施主様ご家族と出会えたこと、僕は本当に恵まれています。全てに感謝します。
これから、末永くこの住まいをお施主様家族のカラーに染めて頂き、楽しく生活をされていくことを心より願っています。
最後に設計意図を深く理解し細部に渡り緻密で丁寧な施工をして頂いた、信和建設をはじめとする全ての施工チームに御礼いたします。


昔この場所に住んでおられたとのこと。
今までとはまた違った空間と周辺環境を感じ、楽しんでいらっしゃいました。

灯りにより、昼間には見えなかった立体的な空間が浮かび上がって見えてくる。

たくさんのご来場、ありがとうございました。
『生活の場とは何か』をお施主様とじっくり話し合い設計者、施工者の3者で考え作り上げた空間=住まい。
家族それぞれのライフスタイルを空間として具現化しお見せすることで、何かを感じ、気持ちよさを共感して頂けたなら嬉しく思います。


間仕切の可動式ワードローブとカーテンでスペースがフレキシブルに使え、空間が膨張・収縮する。
半階下に1階の個室が見える。

スキップフロアーの段差は80cmとし、階段4段で上がり付けるようにしている。
家具などのキャラクターも徐々に据付けられ、後は間仕切カーテンやロールスクリーンなどの取り付けを残すのみとなりました。
床の養生シートもようやく外され、空間全体の色合いや表情が見えてきました。
休み明けには施主検査と設計検査、施工者サイドの社内検査が行われます。
そして今週末にはお施主様のご厚意で2日間に渡り、オープンハウスをさせていただく事となりました。
詳しくは下記をご覧下さい。

スキップフロアーで緩やかにLDKと川を見下ろす感じです。
ピクニックをしているような気持ちよい空間をめざしました。

下の個室へも不思議な落差の開口でつながります

茶室のにじり口のように、かがんで下りて入ります。

座の空間としての落ち着きや居心地、風景や光を感じられるミニマルな空間としました。
一部コンクリート打ち放しの腰壁が半地下であることを感じさせ、なんとも居心地のよいスペースです。(畳の下は蓄熱式の床暖房になっています。)

詳しくはこちらをご覧下さい。
内部では内装のクロスや作り付け家具の設置・塗装工事などが進められていて、だいぶ空間にリアリティが出てきました。


建物への長いアプローチと建物とブロックの壁面どうしがずれることで、外構の奥行きを生み出しています。
ブロックの壁は手前の駐車場や道路と建物との結界であり、建物のプロポーションをより低く水平に長く見せるための建築的要素でもあります。

この廊下の両側に個室群があり、一部は半地下の和室があったりと、2階への道中に様々な部屋の様子が垣間見えるようにしました。
また更に2.5階の子供スペースへは、上部に見えるスキップ階段でクレバス:亀裂を渡り、アクセスします。
このように一つの建物の中で、らせん状の長いアプローチやいろいろな空間体験を通してこの建物に奥行き感や距離感をもたらし、より魅力的な建築になるのではないかと思っています。
ボリュームとボリュームの谷間を貫く、クレバス状の通路がより強調されました。
両サイドはラワンベニヤにオイルステインクリアーでマットに仕上ています。

この手が届きそうで届かない、行けそうで行けない微妙な関係性もおもしろいかなと思っています。

3人ぐらいが床に座って、亀裂に足を『ぶらぶら』させながら使ったらこれまたおもしろい!

ドアが閉まっていると隠し扉の様に、一見どこが入口か分からないのも、これまたおもしろいかな!
でもアプローチのスロープはコンクリートでしっかり作っていますので迷うことはありません、ご安心下さい。
バックに控える山や林との関係から導かれた低く抑えたスケールと素材感が、周辺環境に程よく対峙しています。

手前阿武隈川の土手と並木に大きく開いた開口部と迫り出した外部デッキテラスが、この家の雰囲気を感じさせます。大開口部がスクリーンのように手前の木々を映しています。

凹み部分は構造用合板にキシラデコールで仕上げ、ボリューム感を出しつつ室内のプライバシーを考慮。

人の目線を気にすることなく、物干しやバスタイムなどが楽しめます。
2階は子供スペースの横長窓(リボンウインドー)で裏山の風景をパノラマに切り取り、四季折々の風景を楽しめます。
室内から外を見ると、隣家の存在を外した開口部が自然の風景を見せ、大開口部を開け放つと川のせせらぎが耳を刺激し、この日は粉雪舞う天気でさながら別荘地にでも来ているような感覚にとらわれました。