




周囲の穏やかな里山の風景と三方を道に囲まれた変形敷地を半島に見立て、この敷地に合うように建物をずらし配置しました。見る方向によって色々な見え方のする住宅です。
1階の21畳の広いLDKと4.5畳の和室がフレキシブルにつながり多様なライフスタイルに対応できるように考え、また無駄のないコンパクトな家事動線と水周りを実現しました。
2階は緩やかな片勾配の屋根がそのまま内部構造に現れ、程よいスケール感と落ち着きのあるプライベートスペースになっています。
天候の安定しない梅雨の時期かと思いますが是非、皆様に御覧頂きたいと思い御案内申し上げます。
日時/2016年6月25日(土)10:00~17:00 6月26日(日)10:00~17:00
場所/福島県田村市船引町今泉字池平77-2(パチンコ アラジン 田村店の南側)
(※詳しくは下記の地図を御覧下さい)
設計・監理/前原尚貴建築設計事務所 TEL 090-2206-2108(お問い合わせ先)
詳しくはこちらをご覧ください



三春の家は外装、内装も概ね出来上がり間もなく完成を迎えようとしています。
敷地形状に沿うように、平屋と2階建てのボリュームがズレながら動きのある形を作っています。

西側へ下がる片勾配の屋根が西からの強風を逃がし、背後に控える山の稜線に続いて行くような形状としています。
外壁は金属で葺き、軒下は板貼りでテクスチャーの違いが豊かな表情を生み出します。


正面板貼り部分がリビングダイニングで、道路側からのプライバシーを確保しつつ、半島形状に突き出た広い庭を望むように大開口部とテラスを設けました。
2階から屋根に出て、上から庭と眺望の良い景色を望むこともできます。



お施主様のご挨拶で、初めての設計打ち合わせからもうすぐ約2年が経とうとしてるお話を聞き、流れる時間の速さを感じます。
ここまで、打ち合わせに相当の時間をかけてきましたが、こうしてようやくクライアントの夢が形として見え始めてきました。

目の前の公園に面する南面は、ほぼ全てがレッドシーダー(米杉)の外壁で覆われます。

2階にはパーゴラ屋根のあるルーフテラスが見えています。

幸い天候にも恵まれ、穏やかな上棟日和となりました。

軒先の高さをおさえた3寸勾配の屋根との相性、つながりも良い感じです。
土手に近づくと平屋の様にも見えます。

現場の断熱材を長テーブルに、垂木材をベンチにして簡易パーティースペースが出来上がりました。今日は風もなく天気も良く、木陰のちょっとしたピクニックのような気持ち良さです。

連続する天井垂木と手の届くところに空があるような不思議な見え方に、しばらくの間見入っていました。サッシがまだ付いていないので、切り取られた空がまるでジェームズ・タレルのアートの様です。
今回の内装は、僕が今まで手掛けた建物にはない感じの仕上がりとなるので、とても楽しみです。
乞うご期待ください。

サーフィンが趣味のご主人自慢の67年式ビートルとの写りも、いい感じです。
先週末は、あいにくまたしても雪の週末となりました。
ここ三春でも20cmぐらいの積雪がありました。
そして深々と雪が降るなか、『三春の家』の地鎮祭が厳かに行われました。
土地選びから設計、そしてここまでだいぶ長く時間が経ちましたが、これからがいよいよ本番です。
寒い時期からの工事着工となりますが、5月末の完成に向けて施工者の皆様よろしくお願いいたします。

ご神職の笛の音が、雪の里山に響き渡りご家族の皆様にとっても記憶に残る地鎮祭となったことでしょう。僕も雪で何か清められたような、幻想的な気持ちになりました。

注意:スキー場ではありません。